
マルセイユタロットカードの大アルカナ22枚の中で、最初に登場するのが「愚者(LE MAT)」です。
数字は「0」。
始まりの前の、まだ何も決まっていない自由な状態を表すカードです。
この記事では、マルセイユタロットの愚者カードについて、カードに描かれた絵の深い意味から、パーソナルカード・ソウルカード・イヤーカードそれぞれの読み方、そして受講生からよく出る疑問まで、くわしく解説します。
※自分のパーソナルカード・ソウルカード・イヤーカードの計算方法はこちらからご確認いただけます。
目次
愚者だけが「歩いている」理由
まず、大アルカナ22枚を並べてみると、気づくことがあります。
他の21枚のカードは全て、座っているか止まっているのに、愚者だけが歩いているのです。
これは偶然ではありません。
愚者は過去から未来に向かって、たった一人で探求の旅をしています。
あらゆる可能性が彼の前に開かれており、どこへでも行けるし、何にでもなれる。
それが「0」という数字が持つ意味です。
残りの21枚のカード——①手品師から㉑世界まで——は、愚者が魂の成長を遂げるための旅の途中に立ち寄る「宿場」のような存在です。
そして旅の終着点である「世界(21番)」の人物が、喜びの踊りを踊りながら愚者が来た方向(左)をじっと見つめています。
それは旅の終わりがそのまま新たな旅の始まりであることを示しており、大アルカナは輪廻転生の物語でもあるのです。
※22枚の旅の全体像については、こちらの記事もご覧ください。 👉愚者が旅する輪廻転生物語り
カードの絵に隠された秘密
空を見上げて歩く旅人
CBD版マルセイユタロットの愚者(LE MAT)を見てみましょう。

赤・黄・緑・青のカラフルな衣装をまとった旅人が、右へ向かって歩いています。
目線はまっすぐ遠くを向いており、今自分がどこにいるのかまったく気にしていない様子です。
道中で出会う人にも深くこだわらず、誰に対しても明るく親切。
いつも純粋で、自由気ままに生きています。
傍から見ると「なんでそんなに呑気なの?」と思われることもあるかもしれません——それが「愚者」という名前の由来でもあります。
右手の赤い杖と、隠された白い卵
右手には赤い杖を持ち、その手元にはそっと白い卵を隠し持っています。
この卵は「まだ何にもなっていないけれど、すべての可能性を秘めている」ものの象徴です。
旅の終着点「世界(21番)」のカードを見ると、この卵が大きな宇宙の輪として完成しています。
つまり愚者が旅を始める時点で、すでに結末の種を持っているのです。

左手の空色の杖と皮袋
左手には先端がスプーン型の空色の杖を右肩にかけています。
その先端にはフラスコのような皮袋がぶら下がっており、黄色く輝いて見えます。
旅に必要なものはすべてここに入っているのかもしれません。
後ろからついてくる犬
愚者の後ろを、空色の犬がついてきています。
仲間として一緒に来ているのか、見知らぬ人に吠えているのか——どちらにも見えます。
それでも愚者はまったく気にせず前へ進みます。
タイツが破れて下着が見えていても知らん顔。
この「気にしない明るさ」こそ、愚者の魅力でもあります。
実は細かいところに深い意味が
愚者の襟と帯にはそれぞれ4つずつ、合計8つの鈴がついています。
これはこれまで経験してきた生まれ変わりの数を表しているといわれています。
また、足元の湿った地面をよく見ると、枯れ草の葉が22枚あります。
大アルカナのカードの枚数と同じ数です。
愚者は22枚の旅全体を象徴する特別な存在であることが、こんな小さなところにも表れているのですね。
キーワード
移行・旅行・探求・巡礼・魂の変容・純粋・自由・無頓着・変化
💬 受講生からよく出る質問
Q. 0番なのになぜ最初のカードなの?
「0」という数字は「空っぽ」を意味するのではなく、「まだ何にでもなれる状態」を表しています。
1番の手品師から旅が始まる、その前の出発前の自由な状態——それが愚者の「0」です。
すべての可能性を内包しているからこそ、番号を超えた特別な存在として大アルカナの旅を歩き続けるのです。
Q. 後ろの犬は何を意味するの?
空色の犬が愚者の後ろをついてきている——あるいは吠えかかっている——この場面には、実は2つの読み方があります。
一つは「旅の仲間」として、愚者と共に未知の世界へ向かう存在。もう一つは「社会の常識や過去のしがらみ」が追いかけてくる姿。
いずれの読み方をするとしても、愚者はそれを気にせず前へ進み続けます。
この「気にしない自由さ」こそ、愚者カードの本質です。
Q. マルセイユ版とウェイト版で向きが違うのはなぜ?
タロットカードでは、右は未来・左は過去を表します。
マルセイユ版の愚者は右向き——つまり未来に向かって歩いています。
過去を振り返らず、ただ前へ進む純粋な旅人の姿です。
一方、ウェイト版の愚者は左向き——過去の方向を向いています。
これは「過去の経験を携えながら新たな一歩を踏み出す」という解釈の違いによるもので、どちらが正しいというものではなく、版によって哲学的な背景が異なるのです。
マルセイユ版を学ぶ際には、カードの視線や向きが読み解きの大切なヒントになります。
愚者がパーソナルカード・ソウルカードの人
愚者がパーソナルカードまたはソウルカードになる人は、夢想家で楽しいことを追求するタイプです。
興味を持ったことにはすぐ飛びつき、好奇心と冒険心が旺盛。読みかけの本、作りかけの手芸、やりかけのことがいっぱい……という状況にも、なんとなく心当たりがある方も多いのでは😊
一期一会を旨とし、誰に会っても分け隔てなく接することができる。
周囲からは「ユニークな人」「個性的」「いつも楽しそう」と見られることが多く、その場の空気を明るくする存在です。
長所 ユニーク・自由人・常識に囚われない・純粋・ロマンチスト・好奇心旺盛・冒険心旺盛・個性的
短所 飽き性・移り気・軽率・無計画・金銭にだらしがない・夢ばかりで地に足がつかないことも
短所に心当たりがあっても、それは愚者カードの「まだ旅の途中」という部分。
裏を返せば、まだまだ可能性が広がっているということでもあります。
愚者がイヤーカードの年
今年のイヤーカードが愚者(0番)になる方にとって、この1年は「新しい旅立ちの年」です。
ラッキーキーワード
旅立ち・移動・旅行・新たな環境・新しい人間関係のスタート・就活・転職・自由を謳歌・ユニークな発想・自由な恋愛
何かを手放して新しいステージへ向かうエネルギーが高まる年です。「なんとなく環境を変えたい」「新しいことを始めたい」という感覚が出てきたら、それはこのカードのサインかもしれません。
気をつけたいこと
思いつきだけで動いて後悔したり、計画性のなさが足を引っ張ることも。
自由を求めるあまり、大切な人との関係が疎遠になってしまうことにも注意が必要です。
愚者のように空ばかり見上げて足元をおろそかにしないよう、「直感を大切にしながら、最低限の地に足をつけた行動」を意識すると、この年をうまく乗りこなせます。
まとめ
愚者カードは、タロットの中でいちばん「これから」の可能性を持つカードです。
0という数字は「空っぽ」ではなく、「何にでもなれる状態」。
22枚の大アルカナの旅は、愚者が白い卵を隠し持って歩き出すところから始まります。
その卵が最後に何になるのか——それはこれからの旅次第です。
パーソナルカードやソウルカードの方は、その純粋でユニークな感性を大切に。
イヤーカードの方は、新しい一歩を踏み出すチャンスの年として過ごしてみてください。
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